ERP(Enterprise Resource Planning)=企業資源計画/経営資源計画
ERP とは、経営の効率化を図るシステム。一般的なERPシステムは売上2億-200億程度の企業が導入するといわれているが、アメリカの先進的な 企業を除いて導入率は低い。通常、情報システムの構築は部門内で完結するため、それぞれの部門は各自のシステムを使って情報伝達をしている。この際、デジ タル通信手段を使うかどうかに関わらず、やり取りされるないようは紙媒体であることが多い。
ERP システムは全社の情報伝達や資源の活用を統括し、横断できるようにするシステム。
例としては適切ではないかもしれないが、先進的な医療現場では自動受付機に ID カードを挿入すると受付が完了し、来院予定の科に伝達される。科のシ ステムは順番待ちリストに加え、患者を順番に呼び出す。呼ばれた患者は医師の元へ行く。医師の端末ではこれまでの施術履歴が表示されている。診察を終える と、次回のスケジュールを追加し、処方する。処方データは薬剤師の端末へ送られる。患者は薬が出ることを医師に告げられ、処方されるのを待つ。薬剤師から 医師の指示と患者への注意突起を行い薬を渡す。これらのデータは点数計算へ回され、瞬時に計算が完了するため、患者は自動支払機で支払いを行って退院す る。
このシステムは無機質で人間的でないように思われるかもしれないが、病院では一日がかり何時間もまたされることは当然であった。早い話が各課が情報 の伝達に使用していたのが紙媒体のカルテや指示内容であり、一時間に数回看護師がそれぞれの科へ送っていた。これらの伝達をシステム化することで撮影され たレントゲン写真はすぐに医師の端末へ回される。システムの導入には莫大な費用が必要だが、患者の待ち時間が減ることで回転率を上げることができる。また 予約システムを内部と外部で情報連結させることで外部からの予約を投入することもできる。
これまでただひたすら待っていなければならなかった待合室も、順番が近くなれば携帯電話へメールを送信したり、任意の時間で予約が投入できるように なったことからこう言った不満も小さくなっている。ところがデジタルデバイド(デジタル機器に不慣れな人が不利益を得てしまうこと)がより顕著に現れるこ とにもなった。
さらに、科を飛び越え病院同士を連結させたり、救急隊員との双方向のやり取りが可能になるなどすればより小さな負担で大きな利益を得ることができる。
企業の場合でも同じように、見積→受注→製造→販売(→在庫増減→水準以下自動発注)→請求→回収→履歴などのように部門にまたがった情報をシーム レスに伝達することで作業にかかる時間や人件費、労力を一挙に減らせるほか、余分な在庫や発注を抑えることにもつながる。さらに従業員の評価や人事システ ムなどあらゆる情報を縦横無尽に行き来できその効果は計り知れない。
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